けん
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Second Half Lab(セカラボ)
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20代から約20年スポーツジムのインストラクターを経験し、その後独立。 今は物販会社を経営しながら、YouTube「人生後半戦ラボ」で同世代に向けて発信しています。 このセカラボは、そのYouTubeの続きみたいな場所です。動画では伝えきれへん「僕が実際に使ってる道具」「やってる方法」を、健康・お金・仕事道具・身だしなみといったテーマで、もう一歩詳しく書いていきます。 人生の後半は、我慢の消化試合やない。40代からこそ、自分の手で設計しなおせる。完璧を待たんと、60点でええから今日動く——そんなノリで一緒に。 人生の後半戦、はよ、やりなはれ。
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部下に指示が伝わらない。「自分でやったほうが早い」と思った時点で、たぶん詰んでます

深夜のオフィスで部下に任せた仕事を自分で作り直している様子
けん
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「これ、明日までにお願い」

そう言って渡した仕事が、翌日ぜんぜん違う形で返ってきた。

直す時間もないから、結局その場で自分が巻き取る。深夜にひとりで作り直す。

……これ、やったことないですか。

僕はあります。何回も。

けん
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ここポイントやで。これ、しんどいのは自分やねん。相手やなくて

いま僕はスタッフ約30人の会社をやっていて、その前はジムのインストラクターを20年弱やっていました。人にものを教えるのが、そのまま仕事だった人間です。

それでも、やりました。「説明するより自分でやったほうが早い」——このボタンを、何回も押してきました。

この記事は、そこから抜けるために僕がやっていることの話です。今日から使える言い回しを、3つだけ書きます。

「自分でやったほうが早い」が、いちばん高くつく

先に、なんでこれがまずいのかだけ短く書きます。

指示が伝わらないことで起きる悪循環の図

伝わらない → 自分でやる → 自分の時間が消える → 相手は育たない → また伝わらない。

この輪っかの中で、いちばんタチが悪いのが「自分でやる」です。その場では正しい判断に見えるからです。

締切が近い。説明する時間がない。自分でやったほうが確実。全部その通りです。

でもこれをやり続けると、1年後も同じことをやっています。しかも1年分、相手は成長していません。

抜け方は、才能でも根性でもありません。言い方の順番を変えるだけです。

① 数字だけを、上から言わない

数字だけ伝える場合と行動まで伝える場合の違いを示す図

いちばんやりがちなやつです。

Before

「今月あと5件な。よろしく」

これで人が動くことは、まずありません。

動いたとしても続きません。こっちの言うことを聞いているだけの状態になるので、結局こっちが指示を出し続けなあかんようになります。

なんでかというと、数字だけ渡されても、何をどう変えればその数字になるのかが分からないからです。渡されたほうは「で、どうしろと」で止まります。

After

「今月あと5件やんな。先月は問い合わせから商談に進むところで落ちてたから、そこ一緒に見ようか」

長くなりました。でも、このほうが相手は動きます。

数字は「結果」です。結果だけ渡しても、行動は変わりません。変えるべき行動まで一緒に置いてはじめて、指示になります。

②「今こうやんな、だからこうやで」の順で話す

これが3つの中でいちばん効きます。順番の話です。

伝わる言い方と伝わらない言い方の比較

Before

「この資料、作り直しといて」

After

「この資料、いま数字の根拠が入ってないやんな。だから相手に聞かれたときに答えられへん。そこだけ足しといて」

違いは何かというと、先に「いまどうなっているか」を相手と共有していることです。

いきなり「作り直して」から入ると、相手の頭には「なんで?」が残ります。その「なんで?」を抱えたまま作業するので、また同じところで外します。

順番を変えるだけで、指示が「命令」から「納得」に変わります。

そしてここが大事なんですが——納得して動いた人は、次から自分で考えます。命令で動いた人は、次も指示を待ちます。

この差が1年積み上がると、とんでもない差になります。

けん
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ここポイントやで。納得して動いた人は、次から自分で考えるようになる

③ 詰める前に「しんどかったな」を言う

責める前に相手の状態を返す順番を示す図

ミスが出たとき、うまくいかへんかったとき。

Before

「なんでできひんかったん?」

これ、原因を聞いているつもりでも、相手には責められているとしか届きません。

責められた人間は守りに入ります。守りに入った人間に、こっちの話は入りません。言い訳を考えることに頭を使ってしまうからです。

After

「しんどかったな。……で、どこで詰まった?」

先に相手の状態を、言葉にして返してあげる。それから中身に入る。

けん
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ここポイントやで。順番を変えるだけ。優しさやのうて技術の話です

たったこれだけで、その後の話の入り方がぜんぜん違います。相手が守りを解くからです。

念のため書いておくと、自分を押し殺せという話ではありません。言うべきことは言います。順番の話です。

これは優しさやのうて、技術やと思っています。

3つとも、今日から使えます

まとめると、これだけです。

今日から使える3つの言葉かけ。数字だけを上から言わない、今こうやんなだからこうやでの順で話す、詰める前にしんどかったなを言う、それぞれのNG例とOK例

ここだけ確認

数字だけを上から言わない——結果ではなく、変えるべき行動まで置く
「今こうやんな、だからこうやで」の順で話す——先に現状を共有してから理由をつける
詰める前に「しんどかったな」を言う——相手の守りを解いてから中身に入る

明日からいきなり3つ全部やらんでもええです。ひとつからで十分やと思います。

ただし、ひとつだけ先に言っておきます。コミュニケーションは積み上げでしか動きません。1回うまい言葉をかけたから明日から変わる、みたいなものではないです。

逆に言うと、今日から始めれば、今日から積み上がります。

ちなみに僕自身、若い頃は人の気持ちがよく分かりませんでした。分かるようになってきたのは30歳くらいです。生まれつきの才能やないと思っているのは、そういう理由です。

けん
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ここポイントやで。できてる人が言うてるんやなくて、後から分かった側の話や

僕が実際に抱え込んで、詰んだ話

偉そうに3つ書きましたが、僕自身がいちばんやらかしてきました。

何をやったかというと、売上を上げるためのマンツーマンの指導を、自分でやりすぎたんです。

1対1は、ちゃんと効く。だから止まらなくなる

厄介なのは、マンツーマンは実際に効くことです。

一人ずつ、目の前に座って、その人のやり方を見ながら教える。これは伝わります。だから手応えがあるし、やった甲斐もある。

でもそれを、いっぱいやりました。効くから、次の人にもやる。その次の人にもやる。

人数分だけ、自分の時間が要る

当たり前ですが、1対1は人数分の時間がかかります。

10人おったら10回ぶんです。自分の体は1つしかないので、どこかで必ず無理が出ます

しかも、この状態には終わりがありません。教えた人が別の人に教えられるようにならん限り、ずっと自分が回り続けることになります。

自分でやりすぎると、こうなる

ここだけ確認

1対1で教える。効く
効くから、他の人にもやる
人数分の時間が要る
自分の時間が消える
それでも、教えられる人は増えてない
けん
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効くからやめられへん。これがいちばんタチが悪いところです

「自分でやったほうが早い」の正体

いま振り返ると、あれは「早い」んやなくて「確実」やっただけでした。

自分でやったら、その1件は確実に片付きます。でも次の1件も、また自分がやることになります

人に渡すのは、最初は遅いし、うまくいかんこともある。でも渡した先は、次から自分が動かんでよくなります。

その差が効いてくるまでに時間がかかるから、目の前では「自分でやったほうが早い」に見えてしまうんやと思います。

それでも伝わらないときの話

伝わらない2つの理由を示す図

正直に書きます。上の3つをやってきて、それでも伝わらんときはあります。

理由のひとつは、自分がやっていることを、言葉にして人に教えるのは別のスキルやということ。僕も感覚でやっている部分が多いので、体系立てて渡すのはうまくできている自信がありません。

もうひとつは、相手の側の問題です。伝わらへんケースの多くは、その人が自分の心をコントロールできていないときやと感じています。焦っている、いっぱいいっぱいになっている。そういうときは、何をどう言っても入りません。

ここまで来ると、こっちが言葉を工夫してどうにかなる範囲を超えています。

そうなったとき、外の仕組みを使うという選択肢が出てきます。

ただし、これはお金がかかる話です。実際に僕がその金額を見て「出すか、出さんか」を本気で考えた記事があるので、興味があればどうぞ。

▶ 関連記事:
コミュトレの料金は24万2000円から。スタッフ30人を育ててきた経営者が「出す・出さない」を本気で考えた

まとめ

部下に指示が伝わらないときの要点をまとめた図

ここだけ確認

怖いのは「伝わらないこと」やなく、そのあと自分でやってしまうこと
それをやると、自分の時間が消えて、相手は育たない
抜け方は、言い方の順番を変えるだけ
① 数字だけを上から言わない ②「今こうやんな、だからこうやで」の順で話す ③ 詰める前に「しんどかったな」を言う
コミュニケーションは積み上げ。今日から始めれば今日から積み上がる
それでも無理なときは、外の仕組みを考える

60点でええから、まず動く。明日、ひとつだけ言い方を変えてみてください。

▶ そもそも、初めて人を雇ったときの話

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